後期高齢者医療制度の活用

後期高齢者医療制度とは、75歳以上の人または65歳以上で障害があり、後期高齢者医療広域連合の認定を受けた人が加入する医療制度です。病気や怪我で治療を受けたり、入院した際に支払う自己負担額が、所得に応じて1割または3割になる制度で、高額な医療費負担を免れることができます。また、高額療養費制度の自己負担限度額も適用されるため、1ヶ月または1年間の医療費の自己負担額を一定金額までに収めることができます。盗難被害や災害など、特別な事情で医療費の支払いが困難な場合には、一部負担金を減免される場合もあります。

そして、後期高齢者医療制度の加入者には高額介護合算療養費制度というものがあります。これは、一世帯内の後期高齢者医療制度加入者全員の医療費と、介護費の合計自己負担金額が一定額を超えた際に払い戻しを受けられる制度で、年間の自己負担金額は低所得者であれば31万円まで、一般の方で56万円まで、現役並み所得者であれば67万円までで医療と介護を受けられることになります。

世界の国々と比べても、平均寿命が長い日本では高齢化が進んでおり、医療や介護にかかるお金の問題が山積しています。老後に必要になる医療費や介護費に不安を抱えている人も多いのではないでしょうか。日本には後期高齢者医療制度があり、自己負担を抑えながら安心して医療を受けられる体制が整っています。高齢化社会において切り離せない、医療と介護のお金の負担を減らすことができる制度ですので、覚えておいて損はないでしょう。